フランスのプログレ・バンド、5年振りとなる09年作2nd。その音楽性は耽美な魅力に溢れたゴシック系プログレ・サウンドであり、DREAM THEATERに代表されるプログレッシブ・メタルの色濃いパワフルなものです。ザクザクと切れ込むラウドなギターとへヴィーなバンド・アンサンブルは典型的なプログレッシブ・メタルの音像ですが、やはりフランスのバンド特有の美意識に溢れており、ジャケット通りの怪しげで悩ましい雰囲気を全編に漂わせているのが特徴でしょう。また、精神的にPINK FLOYD的な内省感も感じられるほか、フランス語で歌われるボーカルはシアトリカル・ロック的なドラマ性にも富んでおり、同国ANGEなどを想起させます。オールドなプログレッシブ・ロックと、現在進行形プログレッシヴ・メタルの中間に位置するユニークなグループと言えるでしょう。
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