GENTLE GIANT
70年にデビューし、技巧的な演奏が一つ特徴であるプログレッシブ・ロック界の中でも一際そのテクニカルな音楽性が際立ち、ライブではメンバーがヴァイオリン、チェロ、サックス、フルート、トランペットなどの楽器を持ち替えるなどマルチな才能を発揮したグループ。 特に超絶な技巧を必要とする変拍子をはじめ、予測不可能なフックを多用した多難な楽曲や緩急を織り交ぜたバンド・サウンド、コーラス・ワークが有名であり、初期は商業主義への徹底した反発を見せるも、徐々に楽曲にポップな要素を加えていき、70年代半ばまでに独自の地位を確立。その後はパンク・ロックやニュー・ウェイヴの音楽性を取り込みながら70年代を突き進んでいきました。 その技巧派で職人気質な音楽性はロック・アンサンブルに新たな解釈を提案し、現在のプログレッシブ・ロックシーンの技巧主義に受け継がれています。
演奏のテクニカルさと前のめりな変拍子、先の読めない複雑な展開、どこまでも偏屈でひねくれたポップセンスなど、聴き手を何度も罠に嵌める仕掛けに溢れた楽曲から、まさにプログレッシブ・ロックと呼ぶにふさわしいイギリスのグループの70年デビューアルバム。デビュー作にしてすでにその独自性の片鱗が見え隠れしており、変拍子の自然な挿入や練り上げられたコーラスアレンジ、そしてクラシックへのアプローチなども見受けられており、その一筋縄ではいかないサウンドの原型を伺わせるも、比較的オーソドックスなプログレッシブ・ロックサウンドを構築しています。
シャルマン3兄弟を中心に結成された英プログレッシヴ・ロック・グループ、73年4th。クラシックやジャズの要素を取り入れ、変拍子や転調を繰り返す複雑な曲展開が特徴です。本作は従来通りの変化に富んだ楽曲展開に加えて、牧歌的なメロディを前面に押し出し、よりPOPになったアルバム。端正なコーラス・パートから一転、切迫感をあおるキーボードがフェード・インし、力強いドラムとギターがスリリングに展開。メンバーそれぞれが楽器を持ち替える曲芸的演奏によって生み出されるダイナミックなアンサンブルが最大の持ち味で、長くても5分程の中につまった山あり谷ありの展開はこのグループならではの魅力でしょう。知名度では劣りますが英プログレの5大バンドに匹敵するオリジナリティを持つグループ。バンドの代表作と評価される名作です。
演奏のテクニカルさと前のめりな変拍子、先の読めない複雑な展開、どこまでも偏屈でひねくれたポップセンスなど、聴き手を何度も罠に嵌める仕掛けに溢れた楽曲から、まさにプログレッシブ・ロックと呼ぶにふさわしいイギリスのグループの75年7th。彼らのディスコグラフィーの中でも代表作と評されることの多い本作は、そういった彼らの個性が高い次元で消化された大傑作です。特に、複雑に計算され尽くしたコーラスワークが彼ら独特のポップな雰囲気を前作よりも強く押し出しており、ヴァーティゴ時代とは違い良い意味で垢抜けた音世界を持ったアルバムに仕上がっています。
ジェントル・ジャイアントと共通するテイストを持つ世界のプログレ名盤をご紹介いたしましょう。
その構築的に練り上げられた楽曲と凄まじい演奏技術により、今なお多くのフォロワーを生み出しているイギリスのグループの72年作5th。その内容は前作「こわれもの」と並ぶ、プログレッシブ・ロック史に留まらず70年代ロック史に残る屈指の大名盤であり、20分近い表題曲をメインに据えたコンセプト・アルバムとなっています。Keith Emersonと人気を分かつRick Wakemanによる華麗なキーボード・オーケストレーション、カントリーからフラメンコまでを自在に操る個性派ギタリストSteve Howeの超絶プレイ、難解な哲学詞を伝えるハイトーン・ボーカリストJon Anderson、テクニカルでタイトなBill Brufordのドラム、そしてリッケンバッカーによる硬質なベースさばきを見せるChris Squire、今にも崩れそうな危ういバランスを保ちながら孤高の領域に踏み入れた、まさに「危機」の名に相応しい作品です。
カナダはケベック出身のシンフォニック・ロックグループによる76年唯一作。ケベックを代表するグループの1つでありGENTLE GIANT系名盤としても有名な本作は、フランス語の男性、女性ボーカルが彩るシンフォニック・ロックであり、オンド・マルトノといった珍しい楽器が使用されたクールなサウンドが特徴です。フルート、サックス、チェロと言った管弦楽器の使用も非常に巧みであり、純クラシカルなセクションすらあるほどにシンフォニックに盛り上げています。また、ツイン・キーボード編成の音の厚みと色彩感も素晴らしく、ケベックのシンフォニック・ロックを代表する名盤と言えます。
カナダのジャズ・ロック系シンフォニック・ロックバンドの77年3rd。バンド・セクションにフルートのマイルドな響きを加えたテクニカル且つデリケートな味わいを持つジャズ・ロック作品となっており、技巧的なジャズ・ロックアンサンブルと、CAMELのようなマイルドで繊細な質感の狭間を行き来するファンタジックな音像を構築しているのがとても個性的です。変拍子に包まれたせわしない進行を聴かせながらユーモラスなメロディーやカンタベリー的な肌触りを演出するなど、その幻想的でかわいらしい中に内包されたヴァラエティーの多さには脱帽するしかありません。
QUELLIを母体に結成され、後にバンドの顔となるMauro Paganiを迎えて改名。英国とはまた違ったイタリアの素晴らしい叙情性を放ち、EL&PのMANTICOREからPete Sinfieldの戦略で世界デビューまで果たしたイタリアン・シンフォニック・ロック代表グループの73年3rd。本作はまさにそのMANTICOREからの世界リリース作となった、ヨーロピアン・ロック屈指の1枚であり、Pete Sinfieldが英語詞を担当した傑作です。先にイタリアでリリースされていた2nd「Per Un Amico」の再録音と、デビュー作「Storia Di Un Minuto」より1曲、そして前2作には未収録の新曲1曲で構成されており、イタリアらしいバロック色とダイナミックなロックを融合した奇跡的なサウンドを提示。テクニカルな変拍子と呼応する凄まじい叙情の嵐は唯一無二のものです。
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Derek Shulman、Ray Shulman、Phil Shulmanの三兄弟を中心とする、ブリティッシュ・プログレの代表的なグループのひとつ。ポップ・フィーリング、古楽の様式美を思わせるクラシカルなアプローチ、そして高い演奏技術に定評があり、変拍子を含む複雑な構成の楽曲を軽々と弾きこなす超絶技巧グループです。『Acquiring The Taste』は1971年のセカンド・アルバムであり、聴き手を選ぶツウ好みの内容ながら、彼らの溢れんばかりの音楽的探究心が結実したという意味ではやはり傑作。GENTLE GIANTといえば、メンバーたちのマルチ・プレイヤーぶりがしばしば話題となりますが、その印象は本作を発端としているのでしょう。おびただしい数の楽器がクレジットされており、その様はまるで劇薬を生み出さんとするマッド・サイエンティストの実験室のようです。一聴して耳に残るような派手さにこそ乏しい印象を持つものの、プログレッシヴ・ロックの特徴のひとつである緻密なバンド・アンサンブルの始祖的な位置にある作品であり、噛めば噛むほど味が出る、聴くたびに新たな発見のある名盤です。
Derek Shulman、Ray Shulman、Phil Shulmanの三兄弟を中心とする、ブリティッシュ・プログレの代表的なグループのひとつ。ポップ・フィーリング、ルネサンスの様式美を思わせるクラシカルなアプローチ、そして高い演奏技術に定評があり、変拍子を含む複雑な構成の楽曲を軽々と弾きこなす超絶技巧グループです。『Three Friends』は1972年のサード・アルバムであり、ドラマーのMartin Smithがメンバー間の確執により脱退、後任ドラマーにMalcolm Mortimoreが迎えられ制作されました。その内容は、GENTLE GIANTにとって初のコンセプト・アルバム。タイトルの通り「幼馴染の3人が資本家、芸術家、労働者になり、それぞれ別々の人生を歩んでいく」というストーリーに基づきアルバムが進行していきます。GENTLE GIANTのひねりの効いた音楽性は本作でも健在であり、幼い頃を回想する懐かしくも寂しいようなテーマと絶妙にマッチング。グループは本作でアメリカ・デビューを果たし、ビルボード・チャート入りを経験しました。また、本作を最後にドラマーMalcolm Mortimoreは脱退し、グループは新たなドラマーJohn Weathersを迎えることになります。
Derek Shulman、Ray Shulman、Phil Shulmanの三兄弟を中心とする、ブリティッシュ・プログレの代表的なグループのひとつ。ポップ・フィーリング、古楽の様式美を思わせるクラシカルなアプローチ、そして高い演奏技術に定評があり、変拍子を含む複雑な構成の楽曲を軽々と弾きこなす超絶技巧グループです。前作『Octopus』をリリース後に三兄弟のPhil Shulmanが脱退するアクシデントに見舞われたグループでしたが、そのピンチを乗り越え発表された本作でも彼らの生み出すサウンドに一切ブレはありません。1973年の5thアルバム『In A Glass House』は、「ガラスの家に住む者は石を投げてはならない」という格言(自分自身も完璧ではないのだから他人のことを批判してはならない、という意味)から生まれたタイトルであり、その名の通り、ガラスが割れる音色を切り貼りしたリズムから始まります。4thアルバム『Octopus』時に、ドラマーがMalcolm MortimoreからJohn Weathersに交代した好影響は本作にも表れており、バラエティー豊かなリズムの存在によって彼らの技巧色が際立つ作風となっています。その一方で、リコーダーによる古楽的なアプローチなど、クラシカルな聴きどころもある名盤です。
RGFCD1001(ROAD GOES ON FOREVER)
プリントが入った特殊ケース仕様
盤質:傷あり
状態:良好
軽微なスレあり、ケースに小さいヒビあり
Derek Shulman、Ray Shulman、Phil Shulmanの三兄弟を中心とする、ブリティッシュ・プログレの代表的なグループのひとつ。ポップ・フィーリング、古楽の様式美を思わせるクラシカルなアプローチ、そして高い演奏技術に定評があり、変拍子を含む複雑な構成の楽曲を軽々と弾きこなす超絶技巧グループです。1974年の6thアルバム『The Power And The Glory』は、ウォーターゲート事件などの時事問題に影響を受け、「腐敗する権力」や「市井の人々が権力者からどのような影響を受けるか」といったテーマに基づいて制作されました。前作『In A Glass House』と比べると、各曲の収録時間が短くなったことが最も大きな変化と言えるでしょう。またサウンド面については、耳に馴染むソフトな音色が多用されており、重厚なヘヴィー・プログレが後退したことによって彼らの持ち味であるポップ・フィーリングが強調されています。とは言え、そこはもちろんクセのある音楽性で知られるGENTLE GIANTであり、コンパクトな中にも変則的なリズムの跳躍や突拍子もない急展開など、聴き手の予想を裏切るユニークな仕掛けが満載の名盤となっています。
74年ドイツ、75年アメリカ・ツアー時のTV放送ライヴ映像を収録。全盛期の超絶パフォーマンスをたっぷり味わえる必見DVD映像!いずれも良好な画質・音質にて、楽器の持ち替えを含む超絶的テクニックとアンサンブルを見ることができます。
盤質:傷あり
状態:不良
カビあり、オリジナルケースではありません
英国トラッド・フォークの「三種の神器」と言えば、スパイロジャイラ、メロウ・キャンドルと、こちらのグループですね!ベル&セバスチャンあたりのファンにもオススメな清涼感いっぱいのフォーク逸品ですね。
UICY9030
890円 (税込979円)
フロイドのリリシズムはこの人が居ればこそですね。「虚空のスキャット」「Summer 68」が好きなら、このソロ作もまた涙ものです。
RICHARD WRIGHT(RICK WRIGHT)/WET DREAM
A24090(ONE WAY)
2520円 (税込2772円)
在庫あり
極上音質のライヴ・アーカイヴ音源集!デモ音源1曲、73年〜74年のBBC音源7曲、73年〜75年のライヴ音源13曲、計21曲を収録!
HATFIELD & THE NORTH/HATTITUDE
HATCOCD737502(HATFIELD AND THE NORTH)
3590円 (税込3949円)
売り切れ
ずばり70年代ブリティッシュ・ロック・ファン必聴の激レア発掘音源!とめどなく溢れる叙情美とバーバラ・ガスキンを彷彿させる女性ヴォーカル。グッときちゃいますよ〜。
AACD056(AUDIO ARCHIVES)
1990円 (税込2189円)
在庫あり
そのバンド名に違わず、「英国らしさ」を最もイマジネーション豊かに音像化した一枚ではないでしょうか。魔法のようにファンタスティックなメロトロンのプレイも圧巻の大傑作!
BVCM37613(82876702692)
1490円 (税込1639円)
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