GEM135(FLAWED GEMS) 【2015年発売CD】
なお、英ブルー・ホライゾン・レーベルからもオリジナルとは異なるジャケでリリースされており、本CDはブルー・ホライゾン版のジャケが採用されています。
なるほど、オハイオ出身のバンドながら英ブルー・ホライゾンからリリースされたのも納得。クリームと初期フリートウッド・マックを行ったり来たりするような8分を超えるオープニング・ナンバーからグワッと持っていかれます。
69年にオハイオで結成された4人組サイケ&ブルース・ハード・ロック・バンド。71年にリリースされた2ndアルバム。クリームと初期フリートウッド・マックを行ったり来たりするような8分を超えるオープニング・ナンバーから本格派ぷんぷん。低重心で手数多く叩きまくるドラム、ハードエッジな中にも憂いがたっぷりなアルペジオやリフ、くすんだトーンで早弾くハモンド・オルガン、そして、クリーム直系のメロディ・ライン。リズム・チェンジし、ブルース・ロックに展開した後のセクシーなトーンのリード・ギターはまるでピーター・グリーンばりの素晴らしさで特筆です。マイナーながらR&B〜サイケ〜ブルース・ロックの流れを汲み、ハード・ロックへと突入したサウンドは、クリームやスプーキー・トゥースやプロコル・ハルムのファンはたまらないでしょう。これは名作です。
バキバキのブルース・ギターやグルーヴィーなオルガンが炸裂する悶絶の米ブルース・ロック!カッコ良いです!
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重い演奏に過剰な湿り気(9 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
とんでもない盤です。プロフィールなしで聴かされたら、UKブルーズハードの未紹介作だとほとんどの人が思うでしょう。米国らしさは微塵もなくて、ひたすら演奏の重さと過剰な湿り気に向き合うことになります。ジミー・ペイジとケン・ヘンズレー、ジャック・ブルースが同じグループにいたら…という夢のような音です。71年オハイオのグループの第2作です。マイナー・レーベルからのデビューながら、英独仏でもLPがリリースされたようです。英国ではブルー・ホライズンからで、このカバーアートもホライズン盤から採られています。
1. World Of Pain からしてのけぞります。クリームをもっと遅くして、好き勝手にインタープレイを加えたらこうなるという演奏。わずか6曲で、どの曲も長い演奏パートがこれでもかと入れてあります。コラシアムの感覚に似ていますが、湿り気あるブルーズという基本線は崩れません。オリジナルの6. Shadows は10分の曲で目まぐるしい展開と湿り気に一気に梅雨入りの気分です。ヘビーロック界は深いなあ、自分はまだまだだとこうべを垂れたくなりました。ボーカルのできるメンバーが3人でコーラスも決めます。(これが悲観的で全然明るくないのです。)歌は達者なのに自分は演奏しか印象に残らなかったです。